サポートエンジニアとは?仕事内容・年収・将来性・必要なスキルと資格

公開日:2021.10.18

ITエンジニア職種
 

サポートエンジニアは、IT系の職種としてどのような仕事をするのでしょうか。本記事では、サポートエンジニアの仕事内容と求められるスキルについて解説します。年収・将来性・必要なスキルと資格など、これから就職・転職でこの職種を目指す方に参考となる情報もまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

サポートエンジニアとは

サポートエンジニアとは、ITシステムを利用するうえで生じるさまざまな疑問を解決およびサポートするためのIT系職種です。企業、あるいはユーザーどちらの対応もあり、メールやチャット、電話などで問題の解決方法を提示。必要に応じて、質問者の元へ出向いて対面で対応するケースもあります。

サポートエンジニアの種類

サポートエンジニアは、仕事内容によって以下の4種類に分類できます。

カスタマーサポート

対顧客のサポート対応全般を指す言葉です。顧客の問い合わせに対して回答するほか、ユーザー企業に出向いたり、常駐したりするなど、自社製品のサポートを行う場合もあります。

プロダクトサポート

「特定の製品」に対する問い合わせ対応や、技術支援などのサポート業務を行います。

テクニカルサポート

自社の扱う製品や、サービス全体に対するユーザーからの問い合わせに対応します。

セールスサポート

自社の営業職と同行して、営業活動の支援を行う仕事です。営業職の商談や打ち合わせでは、製品やサービスに対する深い知識が必要となるケースがあり、サポートエンジニアは打ち合わせの席上で、顧客や営業職にも分かりやすい説明を行います。

システムエンジニアとの違い

システムエンジニアとの大きな違いは、ITシステム開発を行うかどうかです。システムエンジニアは、クライアントの要件、あるいは汎用的なニーズを満たすITシステムやパッケージソフトを開発します。

一方、サポートエンジニアは、自らシステム開発には携わりません。ユーザーがITシステムや、サービスをスムーズに利用できるようサポートするのが仕事です。あるシステムの開発に携わったシステムエンジニアが、プロダクトサポートを兼任するケースもあるため、両者の仕事は密接な関わりがあります。

例えば、AWS関連のシステムエンジニアの経験があると、AWS関連の知識が必要となるサポートエンジニアへの転身には、有利となる可能性があるでしょう。

サポートエンジニアの仕事内容

サポートエンジニアの基本的な仕事内容は、「問い合わせ対応」「トラブル対応」「ドキュメント作成」の3つです。

問い合わせ対応

ユーザーからの問い合わせに対して、解決方法を提示します。これがサポートエンジニアのメインの仕事といえるでしょう。問い合わせの内容は多岐にわたるため、自社製品・サービスのみならず、周辺環境にもある程度詳しい知識が求められます。

対応する相手は、一般消費者や他社の情報システム部門、自社の従業員など、ITに対する知識レベルは幅広いため、対応相手のレベルに応じた説明が必要です。

トラブル対応

提供製品・サービスで発生するトラブル対応も、サポートエンジニアの仕事です。電話やメール、チャットなどで顧客に状況をヒアリングしながら、解決策を提示し、場合によっては顧客の画面を遠隔で操作して対応する場合もあります。遠隔では判断できない場合など、状況に応じては現地対応も必要です。

ドキュメント作成

問い合わせ対応の中でもよくある質問(FAQ)は、サポートエンジニアがドキュメント作成を行う業務です。例えば、FAQ集としてまとめてWeb上で公開したり、トラブルシューティングの内容をまとめたりするなどを行います。

サポートに関する情報を書類にまとめて情報共有することで、問い合わせ対応業務全体の品質を高めるとともに、効率化も進められるでしょう。

サポートエンジニアに求められるスキル

サポートエンジニアの仕事を円滑に進めるうえで必要となる主なスキルは、以下の4つです。

コミュニケーションスキル

ユーザーに対し、問い合わせ内容を丁寧にヒアリングしながら原因を絞り込んでいく必要があるため、高いコミュニケーションスキルが求められます。ユーザーの立場で発生原因を絞り込み、理解しやすい言葉を選びながら説明する必要もあるため、聴く力と話す力の両方が必要です。

また、対顧客だけでなく、社内の製品開発部隊や営業職などとの会話も多々あります。製品に関連するOSやミドルウェアなどのベンダーにも問い合わせが必要なケースもあるため、相手に合わせて適切な会話を進めなくてはなりません。

ITスキル

システム開発は仕事内容にはありませんが、システムの導入支援やトラブル対応などで客先に出張対応する場合などは、高いレベルのITスキルが必要です。システム開発経験で、環境構築やシステムのインストール、初期設定などの経験があると、サポートエンジニアでもそのスキルを活かせます。

英語力

英語での問い合わせに対応できる程度の英語力のあるサポートエンジニアは、まだ少数です。そのため、英語力のあるサポートエンジニアは重宝されます。

問題を解決する能力

ユーザーの問い合わせ内容から、ヒアリングするべき事項をユーザーから聞き出し問題の根本原因と解決方法を導き出す力は、サポートエンジニアに欠かせない能力です。迅速で正確な回答を提示することで、ユーザーの満足度を高められます。

サポートエンジニアに求められる資格

サポートエンジニアに必要な資格や学歴は、特にありません。ただ、ITスキルが一定以上あることを示すために、情報処理技術者試験の基本情報技術者やITパスポートは取得しておきたい資格です。

サポートエンジニアの年収と将来性

2021年9月時点でAKKODiS(派遣・紹介予定派遣)別ウィンドウで開くに掲載されているユーザーサポート・ヘルプデスクの年収は、最も高い求人で約790万円、最も低い求人で約293万円と大きな幅があります。求人の傾向を見ると、高い年収を得やすいサポート業務で扱う製品が分かるため、システム開発やオフィスでの業務経験を積んでおくと、より高収入の求人に挑戦しやすくなるでしょう。

ユーザーと自社製品をつなぐ役割を持つサポートエンジニアは、今後もIT化が進む状況において、さらに需要が高まる傾向にあります。Googleや、マイクロソフトなどの米国大手IT企業もサポートエンジニアの採用を強化していることもあり、サポートエンジニアの将来性は今後も高まってくるといえるでしょう。

未経験者がサポートエンジニアになるには

未経験者がサポートエンジニアになるには、ある程度段階を踏む必要があります。まずは、IT分野の学習が必要となるため、IT関係の資格を取得し、基礎知識があることを対外的にも証明できる状態にしてください。

また、PCやスマートフォンなどの機器やオフィス系のソフトウェアを扱うスキルも必要です。学習を進めて資格も取得した後、未経験でも応募できる案件に申し込んで実績を積んでいきます。

年収は低くても、Excelを扱えてパソコンを使った事務仕事の経験があれば、採用の可能性がある求人もあります。カスタマーサポートの基本を業務経験で身に付け、ステップアップしていくことで、サポートエンジニアとしてもレベルアップすることが可能です。

求められるスキルを磨いてサポートエンジニアになろう

サポートエンジニアは、コミュニケーションスキルと問題解決能力が求められる職種です。ただし、未経験からいきなりサポートエンジニアを目指すのは容易ではありません。そのため、まずはITスキルを身に付けるために資格勉強などを進めて、未経験でも応募可能なヘルプデスクなどの案件に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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(2021年10月現在)

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