Rubyのおすすめ資格とは?メリットや勉強方法を紹介

公開日:2020.06.18

スキルアップ
 

Rubyのエンジニアとして活躍していく中で、資格の取得は大きなメリットを持ちます。ここではRubyの資格の中でも、特に基本となる「Ruby技術者認定試験」について、取得によるメリットや取得に必要な勉強時間、効率的な勉強方法などを紹介していきます。

Rubyの資格を取るメリット

Rubyの資格の中でもっとも有名なものは、Rubyの開発者であるまつもとゆきひろ氏が理事長を務めるRuby Associationによる「Ruby技術者認定試験」です。

Ruby Associationは、Rubyを普及させるためのコミュニティ支援や助成金制度、情報発信のほか、Rubyのエンジニアの実力を認定する民間資格として「Ruby技術者認定試験」を提供しています。

Rubyの資格を取得する場合、まずはこのRuby技術者認定試験を考えます。では、この資格を取得するメリットにはどんなものがあるのでしょうか。

Rubyの資格取得を目指すメリットは3つ

Ruby技術者認定試験を受験するメリットは、大きく3つ挙げられます。

体系的に学ぶことができる

資格取得を目指さない勉強の場合、実際にプログラムを作りながら学ぶことが多いため、必要なテクニックを個別に習得することが増えます。一方、資格取得に向けて勉強する場合、参考書などを使うため体系的に学習しやすく、Rubyの知識まったくない状態から受験勉強を開始しても、着実に実力を培うことができます。

転職に有利になる可能性がある

また転職で有利になる可能性もあります。Rubyは、有名なフレームワークであるRuby on Railsを利用したWebアプリケーション開発が引き続き高い人気を保っており、将来性も安定した言語です。そのため、Ruby技術者の需要は引き続き高い傾向にあります。資格を所持していることで、こうした高い需要に応えやすくなります。

客観的な実力が証明される

資格を取得するということは、第三者機関に実力を証明してもらうことになります。特にRuby技術者認定試験は、認定元がRubyの開発者本人が理事長を務める団体であるため、資格自体の信頼性も高く、実力の証明としては最適な資格になっています。

Rubyの資格「Ruby技術認定試験」とは?

ここからはRuby技術者認定試験とはどのような試験なのか、詳細に解説していきます。資格試験の運営はRuby Associationが行っており、現在唯一の開発公認資格となっています。民間資格ですが、取得後は履歴書などに記載することができます。

試験の概要

この試験はRubyの普及と利用を推進するため、Rubyをベースとしたシステムの設計、開発、運用を行うエンジニアや、Rubyを用いたシステムの提案を行うコンサルタント、Rubyを教える講師、Rubyを学習している学生など、Rubyを利用するすべての人を対象としています。

試験方法はコンピュータ試験(CBT:Computer Based Testing)、出題形式は選択式で50問出題されます。75%以上の正解で合格となります。

受験料金は16,500円(税込)ですが、学校教育法で定められた学校のうち、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校、専修学校、各種学校、職業能力開発大学校などに在籍する学生、生徒を対象に8,250円(税込)とするガク割制度を設定しています。

ガク割対象者は、公式サイトから申請を行うことで、適用された受験料金で受験することが可能になります。

試験の種類

認定試験にはRubyの基礎的な技術と理解を認定するSilverと、Silverを更に掘り下げたRubyの知識に加え、標準添付ライブラリやアプリケーション設計に必要とされるクラス、オブジェクトに関する知識を持ち、プログラム設計技術を有することを認定するGoldがあります。

Goldを取得するためには、Silverに合格している必要があります。そのため、すでにRubyのエンジニアとしてある程度実力と経験を有して言語を理解していても、必ずSilverから取得することになります。

合格の難易度

Silver

完全に言語に初めて触れる場合、公式教科書を始めとした参考書の読み込みや過去の問題などを繰り返し解き、学習を進めておよそ50~100時間以上の学習時間が必要となります。

基礎的な部分を問われるため、しっかり理解していく必要がありますが、出題の難易度は比較的低いため、体系的な学習を行っていれば十分合格が狙えます。

Gold

実務的な開発能力を問われる内容が多くなるため、受験にはある程度の実務経験が必要となります。過去の出題例を繰り返し解くだけでなく、公式問題集を読み解いて自分の苦手分野を洗い出し、補強していく必要があります。

学習時間は各自の実務経験にも左右されますが、最低でも100時間程度の受験勉強が必要になります。

Rubyの資格試験に合格するためのコツ

「Ruby技術者認定試験」の学習を効率よく進めて合格するためのコツは、「基礎をしっかりと固める」、「問題集で徹底した演習を行う」、「実際のコードを書く」の3つです。
それぞれ具体的に見ていきましょう。

基礎を固める

特にSilverではRubyに関する基礎的な知識が多く問われます。そのため、まずは基礎知識をしっかりと身につけるため、公式教科書のほか初心者向けのわかりやすい参考書を丁寧に読み込む必要があります。なお、Goldの場合も、Silverの内容は押さえてあることが前提となりますので、基礎を固めることはとても重要です。

また、Rubyについて解説している初心者向けの学習サイトの講座を一度すべて閲覧・視聴し、内容を実践することも効果的です。複数の本やサイトを同時に利用するのではなく、1度に1冊、1サイトとじっくり向き合い、しっかりと最初から最後まで通して学習を進めることで、体系的な知識の獲得につながります。

問題集、過去問で演習を行う

公式問題集などを活用し、過去の出題例をじっくりと解くことで、どんな内容が出題されるのかを理解し、試験慣れすることも大切です。

また、公式問題集を解くことで、現在の自分にはどの分野の実力が不足しているのか把握できるため、基礎を固めた後の不足部分の学習効率を上げ、出題範囲を効果的にカバーすることができます。

実際にコードを書いてみる

苦手分野については、実際にコードを書くことで処理の方法や考え方を身につけることをおすすめします。サンプルコードを見ながら自分でコードを書き、より効率的な処理を行うコーディングを検討したり、エラーを解消する行程を繰り返すことによって、苦手分野の克服を進めます。

Ruby技術者認定試験はRubyを用いた広範の知識と技術を問われるため、Goldの合格を目指す場合はこうした苦手分野の克服も重要です。

Rubyを資格勉強以外で学ぶ方法

資格取得以外でRubyを学ぶには、学習サイトの活用かスクールの利用があります。
どちらにもメリットとデメリットがあるため、自分の環境に合わせて選択しましょう。

学習サイト

Rubyに対応した学習サイトで、提供されているソースコードを元に解説を読みながら独学する方法です。現在は、開発環境を自分のローカル環境に構築する必要なく、オンラインでコードを書いて実行できるシステムを備えている学習サイトも多く、手軽に学習をすることができます。

また、テキストベースだけでなく動画を用いた解説を併用することで、より学習効果を高めたサイトもあり、自分が学びやすいと感じたサイトを選択することで、より学習効率を高めることができます。

学習サイトを使用するメリットとしては、学習時間が自分でコントロールできる、スクールの受講料よりも費用が安いことが多い、などが挙げられます。一方で、疑問点の解消は自分で行う必要があり、つまずいた時の解決に時間がかかる傾向があるなどのデメリットもあります。

スクール

スクールに通うことで、短期間で集中して一気に学習することができます。また、現役のエンジニアに質問できるスクールが多いため、疑問点をすぐに解消して学習を進められるメリットもあります。

通学やオンライン授業、動画学習講座など、さまざまな形態のスクールが運営されています。自分のライフスタイルに合わせて学習を続けやすいスクールを選択しましょう。一方で、デメリットとしては、通学やオンライン授業の形式を取るスクールの場合、時間的制約が大きいことや、スクールの受講料が学習サイトと比較すると高額になる点が挙げられます。

Rubyの資格を通じてスキルや年収アップを目指そう!

Ruby技術者認定試験に合格することは、第三者機関にRubyの実力を評価してもらえるというだけでなく、Rubyという言語についてしっかりと学習し、まんべんなく知識と技術が身につけられる利点があります。Rubyで仕事がしたい!と思っている方は、ぜひ一度チャレンジしてみてください。

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(2020年6月現在)

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