ネットワークエンジニアにおすすめの資格とは?求められる資格の種類と取得方法をわかりやすく解説

公開日:2019.12.24

ITエンジニア職種
 

CCNA(Cisco Certified Network Associate)やネットワークスペシャリストなど、ネットワークの資格はさまざまな種類があります。実際のネットワークエンジニアの業務においてこれらの資格は求められるものなのでしょうか。ここでは、ネットワークエンジニアが取得しておくべき資格や難易度などについて詳しく解説します。

ネットワークエンジニアは資格が必要なのか

ネットワークエンジニアは、就業や業務内容に国家資格を必要とする資格職ではありません。そのため、資格がなくても働くことが可能です。しかし、自身のスキルの高さや実績を証明する際に資格は大いに役立ちます。転職の際も、プロフィール欄などに取得済みの資格を記載することで、どのような技術と知識を持っているのかを採用担当者に端的に伝えることができます。

未経験の場合、最初はネットワークの保守・運用業務などを担当し、そこから全体の理解を深めながらキャリアアップを目指すことが多い職種です。その際、資格学習を進め、ネットワークに関する資格取得の勉強をすることで網羅的かつ体系的に知識を深めることができます。

ネットワークエンジニアなら取得しておきたい資格一覧

ここからは、ネットワークエンジニアにかかわる有名&取得しておきたい資格6つについて解説していきます。

日本の国家試験である情報処理技術者試験の中でも、難易度が最も高いスキルレベル4(全4段階中、最高難易度)に相当する国家資格です。令和元年度は18,345人が応募し、合格率が14.4%の難関資格です。ネットワークエンジニアとして高い能力がある証明ができますが、その取得難易度の高さから、最終的な目標の一つとしてネットワークスペシャリストの取得を考えるネットワークエンジニアも少なくありません。

現場で培われた実務経験を問うネットワーク知識の問題だけでなく、論述形式の出題があるのも特徴です。

情報処理技術者試験制度のスキルレベル2(全4段階中、2番目)に相当する国家資格です。出題範囲はコンピュータシステムやシステムの開発と運用、ネットワーク技術、データベース、セキュリティのほか経営まで多岐にわたります。またプログラマ向けの能力認定試験としての側面以外に、システムやネットワークなどの利用者側としての知識を問う部分もあります。

名称に「基本」とありますが、合格率は20%前後で推移する難関資格です。その名の通り基礎知識が網羅的に問われるため、ネットワークエンジニアとしてキャリアアップを目指す場合、最初に取得したい資格の一つとなります。

2016年10月21日の情報処理技術者試験規則改正により廃止され、現在は情報処理安全確保支援士と統合されたサイバーセキュリティ分野の国家資格です。情報処理技術者試験制度とは異なる資格であるため高度情報処理技術者試験には含まれませんが、求められる技術力と知識力、難易度は情報処理技術者試験制度のスキルレベル4と同等の難関資格です。

情報セキュリティスペシャリストは、サイバーセキュリティに関する情報の提供、調査、分析、評価、指導などを行い、サイバーセキュリティの維持向上が目的の資格です。資格の取得によって、セキュリティコンサルタントなどへのキャリアパスを拓くことができます。

大手ネットワーク機器製造販売会社「シスコシステムズ」の製品に関する認定資格です。ベンダー資格(メーカーなどが、自社製品に関する操作技術や知識の有無を資格化したもの)ですが、シスコ製品は世界的に広く普及した機器であるため世界基準の資格となっていて、ネットワーク業界では取得者が多いのが特徴です。

「エントリー」「アソシエイト」「プロフェッショナル」「エキスパート」「アーキテクト」の5段階があり、実務に活かされるのはアソシエイト以降になります。最上位であるアーキテクトはネットワーク技術者としては最高峰で、全世界でもわずか数万人しか保有者がいない最高難関の資格の一つになります。

ネットワークエンジニアとしてまずは取得を目指したいアソシエイトは、1年程度の実務経験があれば50時間程度の学習で取得が可能とされています。

Linux Professional Institute によって運営されている、Linuxの技術者認定資格です。民間団体や企業が独自に主催している民間資格ですが、ベンダーやメーカーに依存しない中立な資格で、国際標準の認定であることから、Linuxユーザーが多く受験している資格です。

レベルは3段階あり、LPIC-1ではLinuxのシステムやサーバーの基本的な構造理解と操作・知識を幅広く問い、LPIC-2では応用的なシステム管理やサーバー構築に踏み込んだ設問で知識を問います。サーバーの設計と構築ができることを証明する資格となります。実務に活かされるのはLPIC-2以降になるため、まずはLPIC-1を取得し、順次スキルアップを目指すと良いでしょう。なお合格率は30%ほどと推測されています。

LinuCは、クラウド時代の即戦力エンジニアであることを証明する技術者認定です。今の時代のサーバー構築・運用・保守に求められるLinuxについての技術や知識について問われるのはもちろんのこと、仮想化技術/クラウドやオープンソースについてのリテラシー、アーキテクチャーの基礎的理解など、まさに今後のネットワークを含むインフラ部分のエンジニアに求められる知識や技術力についても問われます。

LinuCのレベルは3段階ありますが、仮想環境を含むLinuxシステムの基本操作と管理についての技術力の証明であるLinuCレベル1だけでなく、仮想環境を含むLinuxのシステム設計などにおいてアーキテクチャに基づいた導入や管理ができることの証明であるLinuCレベル2までの取得を目指しましょう。

CompTIA Network+は、ITネットワークの業務に従事する人に求められるスキルを評価する国際的な認定資格です。ITネットワーク関連業務を9ヶ月程度行った際に、習得しているべきスキルを証明できます。

資格取得者は基本的なネットワークの概念やセキュリティ、オペレーション、トラブルシューティング、さらにインフラストラクチャーの実務レベルの能力があることを保証されるため、資格があれば現場での基本的な作業が可能であると判断できます。

ネットワークエンジニアが資格を取得するメリット

ここまでネットワークエンジニアにおすすめの資格について解説してきましたが、実際に取得するとどのようなメリットがあるのでしょうか。順番に確認していきます。

スキルの証明になるので、転職に有利になる

知識や技術などの実力を客観的に評価し、測ることができるため、転職時に自身の価値を伝えやすく、有利に働くことがあります。また取得が困難な資格を複数取得している場合、それだけ努力している人材であることが訴求できます。

スキルアップになる

実務経験者が資格試験を受験する際は、実務で身につけた内容を資格勉強中に復習するため、改めてスキルの再確認ができます。また、資格勉強は網羅的・体系的に学習可能なため、実務だけでは気づかなかったスキルや知識を身につけることができ、全体的なスキルアップにつながります。

収入や年収が増える

企業によっては、社内制度で資格手当を支給していることがあります。その場合、資格を取得することによって、収入を上げることができます。また、転職時にキャリアアップを目指す場合、市場価値が高い資格を取得していることで給料交渉に有利な場面もあります。

ネットワークエンジニアはなるべく資格を取得しておいた方が良い

ネットワークエンジニアに関する資格は実務経験に紐付けられたものが多いため、資格を有しておくと転職時やキャリアアップの際に役立ちます。また、網羅的・体系的に学べる資格勉強は、実務の穴を埋め、知識の全体的な底上げも可能で、スキルアップの手段として有効です。ぜひこの機会にネットワークエンジニアにおすすめの資格について、取得を検討してみてはいかがでしょうか。

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(2019年12月現在)

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