IT・エンジニア職種の人が「仕事を辞めたい」と思ったときに考えるべきことは?

公開日:2019.08.01

エンジニアの働き方
 

IT・エンジニア職種で働く人が「仕事を辞めたい」と思う理由は何でしょうか?給与や人間関係の悩みによるものから、スキルアップやキャリアプランのためなど、さまざまな理由があるでしょう。今回は、IT・エンジニア職種の人が「仕事を辞めたい」と思うのはどんな時でなぜなのか、それらの理由を明確にし、IT・エンジニア職種の働き方を探ってみます。

IT・エンジニア職種の人が「仕事を辞めたい」と思う理由

IT・エンジニア職種の人が「仕事を辞めたい」、「転職したい」と思う理由は人によってさまざまですが、特に共通するものとして次の理由が挙げられます。

給与や待遇に満足していない

IT・エンジニア職種の人が転職を考える理由として最も多いのが「年収」です。それはつまり、今の給与や待遇に少なからず不満があるということでしょう。「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」によると、給与や待遇の決定に年功(在籍年数や年齢)が大きく影響していると感じているエンジニアは4割以上。身に付けた自身の知識や技術、仕事の成果を正当に評価してくれる企業への転職を考えるエンジニアは多いといえます。

休日勤務や残業が負担になっている

IT・エンジニア職種が携わる案件において、上流工程におけるシステムの要件定義や顧客とのコミュニケーション、品質の期待値調整が甘く、後の工程で大量の手戻りや修正作業が発生することはよくあります。他にも、採算度外視の安易な受注や、経験・実績のない案件の受注、社内のリソース不足などが重なり、休日出勤や残業を余儀なくされることも。そのため、1人では捌ききれない膨大なタスク、連日の残業、休日出勤などが常態化してしまえば、仕事に対してネガティブな姿勢になる人もいるでしょう。

自分のキャリアプランと現状の働き方にギャップがある

高度な専門知識・スキルを活かして働くエンジニア。だからこそ、スキルアップやキャリアアップには非常に貪欲です。例えば、Webコーダーとして働く場合、コーダーとして2年就業し、そろそろプログラマに転身したいと考えるころ、同じ勤め先にプログラマのポジションがあるとは限りません。そこで、必然的に未経験であってもプログラマとして就業できる企業への転職を考えます。

このように、今の職場でこれ以上スキルアップが望めない場合や、思い描いているキャリアプランを実現させたいと考える場合、IT・エンジニア職種の人は転職を検討します。

IT・エンジニア職種の人が「仕事を辞めたい」と思ったときに考えるべきポイント

仕事を辞めたいと思ったとき。

それは、改めて「自分にとって理想の働き方とは何か」を考えてみるよい機会ともいえます。いきなり会社を辞めてしまう前に、自身の働き方に対する考え方を整理してみましょう。

働くうえで自分が重視することは何か?

仕事に求めるもの、はひとそれぞれ。まず、自分が仕事をする条件で、優先するものは何か考えてみましょう

  • 安定した雇用形態を望むのか
  • 自分のやりたい仕事ができる環境を優先するのか
  • とにかく高給な仕事に就きたいのか
  • ワークライフバランスを重視するのか

ほかにも、職場の場所や雰囲気、勤務時間など条件面での希望もあるでしょう。ただし、あれもこれも条件を満たそうとすると、なかなか希望通りの就業先は見つかりにくいもの。まずは、最も優先する条件は何か?を意識して書き出してみます。

そのうえで、今辞めたいと思っている会社や仕事は、そもそも自分が現在重要視している条件にあっているのかどうか照らし合わせてみましょう。現在の仕事を辞めることによって、自身が最も優先している条件が解消されることになるのか、慎重に検討しましょう。

どんなキャリアを描いているのか?

今辞めたいと思っている仕事をこのタイミングで辞めてしまうことが、自分が理想とするキャリアの実現につながるのか、慎重に検討しましょう。

IT・エンジニア職種で働き続けている人のなかには、理想とするキャリアプランと自分のスキルにギャップがあり、思い描いていたキャリアを断念するという人もいます。特にIT・エンジニア職種はトレンドの変化が激しい業界。自身の理想のキャリアを進めていくためには、常日ごろから自分に不足しているスキルを把握し、足りないスキルをどのように習得していくか、を考えている必要があります。

場合によっては、スキル習得のために今の仕事を続けてみることが次のステップへスムーズにつながる可能性もあります。また、仕事を続けながら、次のキャリアステップのために資格取得や、スクールに通う、養成講座を受講するなどの選択肢もあり得ます。

自分が満足感を得られるのはどんなときか?

仕事を通して得られる満足感とは、仕事へ求める条件とは別のもの。限られた条件の中で働いていく中でもなお、仕事を通して満足感を得られる瞬間があるはずです。それはどんなときなのか、改めて振り返ってみましょう。

  • 日のタスクが完了し、就業時間が終了したとき
  • 以前できなかったことができるようになったとき
  • 新しいことを覚えたとき
  • 給与が振り込まれたとき、昇進したとき
  • 自身の働きぶりを上長や同僚から褒められたとき
  • 顧客から、ありがとうと言われたとき

自分が仕事にどのようなやりがいを求めているのか考えることで、向いている業種、業態、プロジェクトがみえてきます。

現在辞めたいと思っている仕事は、満足感を全く感じられず、やりがいを得られないのかどうか改めて振り返ってみましょう。

IT・エンジニア職種で働くなら「派遣」いう選択肢も

IT・エンジニア業界の働き方は多様化してきています。自分の希望する条件がかなう職場や職種だけでなく、「雇用形態」についいても考えてみましょう。

とくに、IT・エンジニア業界は、プロジェクト単位で業務に携わることも多く、自分に適した働き方を選びやすい業界ともいえます。

今回は、「派遣」という働き方に注目してご紹介します。

無期雇用派遣という働き方

無期雇用派遣とは、派遣元の企業に正社員として採用され、取引先の企業へ派遣という形で配属される働き方。雇用契約に期間が定められていないため、安定して働けることがメリットです。

AKKODiSでは、「エンジニア正社員」としてキャリア特化型の無期雇用派遣サービスを提供。希望に応じた地域で勤務することも可能です。

有期雇用派遣(登録型派遣)という働き方

派遣会社と期間の定めのある雇用契約を結び、就業先に派遣される働き方です。派遣期間が終わると雇用契約も終了しますが、仕事内容を選べることはもちろん、働く場所や就業時間、期間を選んで働くことができるため、自分のライフスタイルに合わせた働き方が可能です。また、さまざまな企業や業種で働くことができるため、働きながら新しいスキルを習得してジョブチェンジや、将来的な目標に向かってのキャリアアップのための経験を積むことも可能です。

AKKODiSの派遣・紹介予定派遣には、未経験でも応募可能な求人が多数。さらに「AKKODiS Academy別ウィンドウで開く」では、無料でIT・エンジニア職種の専門技術に特化した講座を受講し、就業までのサポートを受けることも可能です。

IT・エンジニア派遣で働く人が「働くうえで重視すること」とは?

それでは、IT・エンジニア派遣で働く人々は、働き方についてどのようなことを重視しているでしょうか?

AKKODiSが2018年に行った派遣社員のIT・エンジニア向けアンケート調査では、「勤務地」と回答した人が最も多く、次いで「案件内容」、「職場環境」となりました。一方、「有名・人気の企業」かどうかについては、ほとんどの人が重視していないことがわかりました。

勤務地

派遣という働き方の利点は勤務地が自由に選べること。

通勤時間にあまり時間をかけたくない、自宅と勤務地が近いほうがよいということを重要視する人にとっては、勤務先がどこにあるのか?は重要なポイントです。

なお、AKKODiSでは、2019年4月から有期雇用派遣で就業中の全社員を対象に、通勤交通費の支給を開始。自分のスキルとマッチした希望の就業先が遠い場所にある場合でも、交通費を気にすることなく働くことができます。

案件内容

アンケートの結果、勤務地の次に重視されていたのは「案件内容」でした。分かりやすい開発仕様であることや仕様変更があまりないこと、納期に余裕があることを望むIT・エンジニア職種の人は多いでしょう。自分がどんな開発に携わるのか、システムの仕様はどんなものか、プロジェクトの納期は実行可能な充分なものか、などを重視しているといえます。

職場環境

どのような「職場環境」で仕事をするのかは、快適に働くための大切な要素のひとつ。

オフィススペースが極端に狭く、人の行き来が気になったり、常時誰かに監視されているような職場では業務に集中できません。

また、職場の人間関係も大切です。指揮命令者との関係性、気の許せる職場の仲間がいることで、仕事の質が向上し、安心して働くことにつながるといえます。

IT・エンジニア派遣で働く人が「今後希望する働き方」とは?

さらに、さきのアンケート結果から、IT・エンジニア派遣の人が今後希望する働き方もみえてきました。

経験したことのある働き方は、「正社員」が84.18%と最も多い働き方に対し、今後も希望する働き方をみると「正社員」と回答した人は60.16%。その一方、50%以上の人が「無期雇用契約型派遣」を希望しています。

IT・エンジニア業界では働き方が多様化してきており、必ずしも正社員だけでなく、契約社員、無期雇用契約型派遣、有期雇用契約型派遣と、さまざまな働き方を希望していることが読み取れる結果となりました。

IT・エンジニア業界の働き方は多様化してきている

エンジニアは現状に不満を抱いており、仕事を辞めたいと考えているのなら、改めて自身の「仕事」や「働き方」についての考え方を整理してみる良い機会です。自身が重視している条件と現在の働き方を照らし合わせながら、今後の働き方を見直し、自分が納得できるキャリアを築いていくことが大切です。

AKKODiSの派遣・紹介予定派遣では、未経験の方でもIT・エンジニア職種にキャリアチェンジしたい人を就業までサポートするキャリア開発研修プログラム「AKKODiS Academy別ウィンドウで開く」を、無料で提供しています。AKKODiSは、エンジニア一人ひとりに寄り添いながら、みなさまのキャリアを一緒に考えていきます。

(2019年8月現在)

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